痛快 天月です。
私の人生を支え、折れそうな心を奮い立たせてくれた本や言葉を紹介していく「人生読本25」。
第14回目は、私の書棚の「特等席」に40年以上もの間、静かに、しかし絶対的な存在感を放ちながら鎮座し続けている、私の人生で最も古い相棒を紹介します。
『道は開ける』D・カーネギー(創元社)
■ 10代の私が手に入れた、生涯で最初の「心の盾」
この本は、本当に古いものです。
私が初めてこの本を手にとり、貪るように読んだのは、忘れもしない高校2年生の冬のことでした。当時の私が購入したその一冊は、今ではすっかり色あせ、ページも茶色く変色した完全なる「古書」です(笑)。
当時の私は、大学受験という人生の大きな最初の関門を前にしていました。
勉強を重ね、心のどこかで「自分なら絶対に合格できる」という確固たる自信は持っていたのです。しかし、それでも夜、机に向かっていると、ふとした瞬間に底知れない不安や焦りが、冷たい霧のように心の中に忍び込んできました。
「もし失敗したらどうしよう」
「自分の努力は本当に報われるのだろうか」
そんな、10代の繊細な心を襲うプレッシャーから私を救い出し、ガシリと背中を支え続けてくれたのが、本書に並ぶカーネギーの力強い言葉たちでした。
■ 「今日、一日の区切りで生きる」という絶対の真理
カーネギーが本書の冒頭で語る最大の知恵、それが「過去と未来を鉄の扉で遮断し、今日一日の区切りの中で生きなさい」という教えです。
まだ見ぬ明日の入試結果を不安がっても、1秒の未来も変わりはしない。昨日解けなかった問題にクヨクヨしても、過去は1ミリも動かない。受験生である私がやるべきことは、ただ「今日、目の前にあるこの1ページ」に全神経を集中させることだけだ。
この冷徹で、かつ圧倒的に合理的な教えを脳内に叩き込んだ瞬間、私の心から不安が消え去りました。
受験のプレッシャーに押し潰されることなく、堂々と自分の実力を発揮して道を切り拓くことができたのは、間違いなくこの本が私の精神的な背骨になってくれたおかげです。
■ 現代を生きるあなたへ
40年以上の歳月が流れ、私は還暦を迎えました。
あの高校2年生の冬から、私は就職、結婚、経済的な逆境、そしてサラリーマン生活での左遷や大病など、数え切れないほどの荒波を潜り抜けてきました。
その全ての局面において、私はいつも書棚の特等席からこの古書を取り出し、ページをめくってきました。
いつだって、カーネギーは私の「道を開いて」くれたのです。
還暦からの「資産3億円」という壮大なマネーゲームに挑む今でも、この教えは生きています。3億円という高い山を見上げて怯むのではなく、今日できる「徹底的な節制」と「負けない投資」を淡々と積み重ねる。ただそれだけです。
もしあなたが今、未来の不透明な不安に震え、一歩を踏み出すのを躊躇しているなら、世界中で何千万人の人生を救ってきたこの本を開いてみてください。
40年以上、一人の男の人生を支え続けてきた色あせない知恵が、必ずあなたの前にある霧を晴らし、新しい道を直線一気で開いてくれるはずです。
(第15回『神メンタル 人生は心の強さが9割』星渉 へ続く)


コメント