第3章:『60歳の日々』第4回:【しなくてもよかったこと②】行きたくもなかった地方競馬 〜家一軒分を溶かした上司と、30万円の不条理〜

第3章【心】

痛快 天月です。

毎週火曜・木曜・土曜の夜21:00、私の人生を仕分ける『60歳の日々』。
第1回の労働組合に続く火曜日枠の「しなくてもよかったこと」は、他人の作った同調圧力に流されて、私の貴重な時間とカネを無駄にした、ギャンブルの影を開示します。

その第2弾は、かつて職場で私の頭の上にのしかかっていた、ある男との付き合いです。

【行きたくもなかった地方競馬】


■ 🟥 ステップ①:現在の答え 〜土日の大切な勉強時間を、他人の時間つぶしに溶かすな〜

私は今、60歳。
手元には一定の資産があり、来年3月に仕事を辞めて、これから70歳までのカウントダウンを自分の「はしゃぎ心」の赴くままに全力ではしゃぎ倒すための、人生設計を考えています。

現在、私が、過去の出来事を振り返って下す答えは、一言です。

「あれはただの、最悪な土日の時間つぶしだった」

当時の私は、職場の競馬好きの上司に、ほぼ無理やりに「運転手代わり」として、地方競馬場へと連れて行かれていました。
本来であれば、私の土日は、静かな図書館にこもり、自分の未来のための法律や、司法書士試験の猛勉強にエネルギーを注ぎ込むべき時間だったのです。その大切な知欲の時間を、他人の惰性の趣味のために搾取されていた。本当に、しなくてもよかった無駄な時間でした。


■ 🟥 ステップ②:過去のファクト 〜借金で破滅していく人間たちと、30万円の無心〜

なぜ、私はそこまでして「地方競馬に俺を引き込むな」と拒絶反応を起こしていたのか。
そこには、競馬という檻の中で、破滅していく大人たちの現実が転がっていたからです。

私を運転手代わりに使っていたその上司は、それから数十年が経ったころ、私の前でフッとこう呟きました。
「競馬で、家一軒分を失ってしまったよ……」と。
当時は私を助手席に乗せながら、「ここ(競馬場)に来ると、広くて気持ちがいいだろう!」などと、お利口な顔をして御託を並べていた人の、それがなれの果てでした。

さらに、忘れられない出来事があります。
私がのちに、サミーの株式で大儲けしたという噂を、その上司はどこかで聞きつけたのでしょう 。
ある日、彼はそのサミーの話には一切触れることなく、私に向かって言い放ったのです。

「天月、すまんが、30万円ほど貸してくれんか」

耳を疑いました。年上の、かつての上司だった男が、過去の部下に向かって、そんな情けない無心を言ってくるものなのか。ギャンブルは、これほどまでに人間の品格を貶めてしまうのかと、寒気と憤りを覚えました。

当時、その上司の周りにいた競馬仲間たちを見渡せば、借金を作って職場を辞めていった人間や、職場に来ていたバイトの女性の旦那(大学の事務員)までもが、競馬の借金が原因で退職に追い込まれ、最後は離婚までして家庭を崩壊させていきました。


■ 🟥 ステップ③:結び 〜自分に合った好きなことに、命の時間を費やしなさい〜

家一軒分を溶かした上司からの30万円の無心という、あまりにも生々しい影の残像から、私はこう思うのです。

「自分が心から好きで、能動的にカネを張る勝負(ゲーム)なら、いくらでもやればいい。しかし、行きたくもないのに、他人の顔色を窺って無理に付き合うのは、ただの馬鹿の極みである」

誤解しないでほしいのは、私は競馬という勝負事そのものを全否定しているわけではありません。
今、還暦を迎えた私は、JRA(中央競馬)のG1レースが大好きです 。

人によって、趣味も、持っている野生の能力(ものさし)も、全く違います。
他人のつまらないノイズや甘えに同調して、自分の貴重な時間をタダで分け与えてはいけません。

長い人生、自分が本当に心から納得したこと、自分の大好きなことだけに、その限られた大切な命の時間を生きることが、大切だと思っています。

(次回、10月15日(木)21:00:【楽しかったこと②:旧友との年一回の旅行 〜40年の絆と、美味い酒を酌み交わす至福の夜〜】へと直線一気で続く)

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