痛快 天月です。
私の人生を支え、折れそうな心を奮い立たせてくれた本を1冊ずつ紹介していく「人生読本25」。
第6回目は、私のサラリーマン人生において、最も深い闇(逆境)に突き落とされたあの日、私の魂に猛烈な火を灯してくれた一冊です。
『中村天風の生きる手本』宇野千代(知的生きかた文庫)
■ 「左遷」というどん底の闇の中で、棚に見つけた大谷翔平の文字
数年前、私は仕事の上で、いわゆる「左遷」という理不尽な憂き目に遭っていました。
これまで組織のために身を粉にして働いてきた結果がこれなのか。見下してくる奴らの視線、自分の力ではどうにもできない悔しさ。心が暗い霧に包まれ、本気で悩み、くよくよと塞ぎ込んでいた時期がありました。
そんなある日、重い足取りで立ち寄った本屋の棚で、一冊の本が私の目に飛び込んできました。
帯には「あのメジャーリーガーの大谷翔平氏も絶賛」の文字。
それが、近代日本の偉大な哲人・中村天風の教えを、大作家の宇野千代氏が瑞々しく紡いだ本書でした。私は吸い寄せられるようにその本を掴み、貪るようにページをめくりました。
■ 豪快にして緻密。哲人が天月に放った一喝
初めて触れた中村天風の思想は、とにかく「豪快」そのものでした。
不治の病を患いながらも世界を放浪し、ヨガの聖地で悟りを開いて「絶対積極的に生きろ!」と叫ぶその圧倒的なエネルギー。しかし、その豪快さの裏側には、人間の心の動きを冷徹に分析した、驚くほど「緻密」なロジックが詰まっていました。
ページをめくるうち、文字の向こうから天風が私の胸ぐらを掴んで、こう一喝してきたような気がしたのです。
「左遷されたからと言って、いつまでくよくよしているんだ。置かれた場所がどこであろうと関係ない。今、お前ができる最善のことを、ただひたすらにやりなさい!」
ハッと目が覚めました。
理不尽な人事に腐っている時間など、私の人生には1秒もない。どこへ飛ばされようが、俺が俺を諦めない限り、俺の価値は1ミリも下がらない。今できること――知力を磨き、徹底的に節制し、牙を研ぎ続けることだけを淡々とやればいい。
この本を読み終えた瞬間、私の心から完全に「迷い」の霧が晴れ、逆境を直線一気で跳ね返す覚悟が決まったのです。
■ 現代を生きるあなたへ
長い組織人生、生きていれば理不尽な左遷や、不本意な配置転換、自分の努力ではどうにもならない不条理に直面することがあります。
「くよよくするな。今できることをやれ」
この天風の豪快かつ緻密な教えがあるからこそ、私は還暦を迎えた今、人生の最終コーナーから「資産3億円」という前代未聞のマネーゲームを、最高にワクワクしながらスタートさせることができています。
もしあなたが今、理不尽な逆境の中で暗闇をもがいているなら、ぜひこの本を手に取ってみてください。どん底の闇を切り裂く、烈火のようなエネルギーが湧き上がってくるはずです。
(第7回『はしゃぎながら夢をかなえる世界一簡単な法』本田晃一 へ続く)

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