第4章第7考:【体・マラソン17】第6弾:倍率9倍の強運!陸協登録の最前列で藤原新を目撃した、脳汁全開の東京マラソン③

第4章【体】

痛快 天月です。

特に記憶に深く刻まれている15のマラソン大会を、私のランナーとしての進化の軌跡とともに紹介する連載の第6弾です。

過酷な阿蘇の50kmを攻略し、防府読売でサブフォーを連発していた私。心技体が最も充実していたこの時期、私は再び「あの日本一の大舞台」へと呼び戻されることになります。

運命の3回目、東京マラソンへの挑戦です。


■ 倍率9倍の奇跡と、陸協登録者だけの特権

当時は空前の大マラソンブーム。参加定員3万人に対して、応募者はなんと28万人。当選倍率は実に「9倍」という超狭き門でした。
しかし、どうやら、ここでも俺は強運を発揮したらしい。私はこの奇跡的な確率をすり抜け、またしても当選通知を掴み取りました。

この3回目の東京マラソンは、スタート前からこれまでにない異様な興奮に包まれていました。

参加人数があまりにも多いため、通常の後方ブロックのランナーは、スタートの号砲が鳴ってから実際にスタートラインを通過するまでに「30分」もの時間がかかってしまいます。
東京マラソンのスタートライン直後には、招待選手や陸協登録者、2時間台〜3時間台の猛者ランナーたちが、力量ごとに厳格に分けられて整列します。

実はこの時の私は、密かに「陸協登録」を済ませていました。
そのおかげで案内された待機場所は、なんとスタートラインからわずか20メートルほどの超最前列グループ。

ふと前方へ目を向けると、そこには、のちにロンドン五輪で世界と戦うことになる藤原新選手をはじめとする、日本トップクラスの本物のエリートランナーたちの背中がすぐそこにありました。テレビの画面の向こう側の世界に、自分が市民ランナーとして文字通り肩を並べて立っている。号砲が鳴る前から、アドレナリンが全身を駆け巡るのを感じていました。


■ 脳汁が出続けた、自己ベスト級の42.195km

パンッ!と号砲が鳴り響き、大歓声とともにレースがスタート。

満身創痍で歩き倒した1回目、景色を楽しんだ2回目。そしてこの3回目は、私のマラソン人生において「文句なしで一番楽しかった、無敵のレース」となりました。

世界的なエリートランナーたちが突っ走る大都会のロードを、最高のコンディションで追走していく快感。都庁から銀座、浅草、東京タワーを駆け抜ける間、沿道の途切れないメガホンからの大声援を浴び、私の頭の中はずっと快楽物質(脳汁)が出っぱなしのトランス状態でした。

キツい、苦しいといった感覚は完全に消え去り、ただただ走る喜びと興奮だけで足を前に出し続けました。

結果は、一度も歩くことなく駆け抜け、「3時間40分」という素晴らしい記録で3回目の実質完走。

見慣れた東京の大都会を完全に自分のものにし、市民ランナーとしての実力が最高潮に達したことを証明できた、生涯忘れることのない至高の4時間でした。


■ 第6弾のまとめ:頂点を見た先にある、新たなる地平

この3回目の東京マラソンで「3時間40分」を叩き出したことで、私の野望は完全に次の次元へと向かいました。
「フルマラソンは、もう完全に攻略した。俺の肉体と精神の限界は、もっともっと高いところにあるはずだ」

一つの目標を達成したら、そこで満足して足を止めるのではなく、さらに高い山を目指して直線一気で突き抜ける。これこそが、天月流の生き方であり、3億円を目指すマネーゲームの思想そのものです。

さあ、いよいよ次回は、この連載の最終章【第7弾】。
私のランナー人生における最高峰の死闘、前代未聞の「阿蘇カルデラ100km」の記憶、そして超シリアスレース延岡西日本への物語をお届けします。天月の肉体と精神の限界を超えた大団円を、ぜひ見届けてください。

(第7弾:最終章・阿蘇100km・指宿③・延岡西日本編 へ続く)

コメント

タイトルとURLをコピーしました